解剖学(解剖生理学)の要点整理 |
・解剖生理学のうち、解剖学分野のみをここでは紹介しています。生理学は別頁にあります。
解剖生理学の勉強方法を工夫する参考に御利用下さい。看護学生、薬学生以外にも、臨床検査技師、診療放射線技師、医療事務などのコメディカル課程、管理栄養士、体育学科などの学生の参考にもなると思います。
・ 高卒直後,または間も無い時期の若年者に対し,医学の講義をして理解を要求するのは,私見ですがやや酷であるとの感じがします。特に解剖学(解剖生理学)は難しく感じられるのではないでしょうか。そこで,試験の山と考えられる事項を以下に紹介しておきます。ただし,これは一般的に言って「試験問題の作りやすい箇所」「重要なところ」と思われる事項に過ぎません。必ず試験に出ることを約束するものではありませんので,誤解なさらないで下さい。
・ また,敢えて設問に対する答え的な詳細を記していないものもありますが,その場合は各自で調べてください。「答えの無い場合は,記述自体無意味だ」とする考え方をする人もいるようですが,私見ですが,そのような方は高等教育には不向きではないかと思われます。「習わなかったから知らない」とは言うべきではありませんし,今後は自分で調べて行くことが必要な場面に出くわすはずです。
・ コメディカルの水準で,解剖学(解剖生理学)の教科書一冊が試験範囲の時は,以下の内容が試験問題として作りやすい箇所となります。高校の時の中間試験や期末試験と比べると覚える事項がずっと多いでしょうが,新入生の方,専門課程初年次の方はがんばって覚えて下さい。
・ 内頭蓋底にある孔と内容物
・ 頭蓋骨の縫合 冠状/矢状縫合は必須
・ 大泉門と小泉門
・ 各副鼻腔の名称と鼻腔の開口部位
・ 鼻中隔の主な構成要素三つ
・ 脳神経12対の名称と機能
・ 視路、視神経の交叉(鼻側網膜、耳側網膜由来に分けて)
・ 大唾液腺とその開口部位
・ 咀嚼筋、付着部位は言えなくても各筋肉を列記できるようにする。
・ 胸壁,腹壁を作る筋肉
・ 胸郭の構成要素
・肋骨については、何本目が上位肋骨を介して胸骨に付き、遊離端に終わるか。
・ 消化管の基本構造/組織像 粘膜上皮,固有層,粘膜筋板・・・内側から外側の配列順序
・ 胃壁の筋肉の3層構造
・ 消化管の名称の変化/ 空腸-回腸-盲腸--------直腸
・ 心臓の弁の名称
・ 心臓の刺激伝導系
・ 臓器別の上皮の種類 基本的には消化管は円柱上皮など
・ 髄膜の種類,くも膜下腔
・ ヤコビ線
・ 脳室/髄液循環の経路 「**孔」との名称,中脳水道も含める
・ 腎臓の血管の分岐
・ 尿路 尿細管から集合管----尿道までの名称の変化
・ 子宮の固定装置
・ 各内分泌臓器の位置
・ 副腎の組織 髄質/ 皮質の三つの層と分泌物質
・ 下垂体の組織(前葉,中葉,後葉)と分泌物質
・ 筋肉と支配神経,働き
重要な筋肉 三角筋,大腿四頭筋/三頭筋, 上腕ニ頭筋/三頭筋,棘上筋/棘下筋、「数字+頭」筋では「頭」を列記できるように! それから「頭」により支配神経が違う場合もあるぞ!
下腿後面の筋、ヒラメ筋、腓腹筋はきちんと整理する!
・ 大血管の名称の変化と主要分枝
・ 脳の栄養血管=内頚動脈と椎骨動脈 ,総頚動脈の大動脈からの分枝=左右の違い/大脳動脈輪
・ 腹腔を栄養する三つの動脈
・ 門脈を形成するに到る主な三つの静脈
・ 臓側/壁側の胸膜/腹膜/心膜
・ 左右の肺の区分
・ 気管支の分岐と名称の変化
・ 肺の栄養血管と機能血管
・ 肝臓の栄養血管と機能血管
・ 胆道の名称の変化
・ 肝鎌状間膜,大網等腹膜
・ 膵臓のラ氏島、細胞と分泌ホルモン、α細胞とβ細胞
・ 大脳基底核,線状体,内包,黒質,赤核,オリーブ核,四丘
・ 大脳 中心溝,頭頂後頭溝,鳥距溝,言語中枢,視覚中枢の位置,中心前回/後回
・ 神経系伝導路 錐体側側路,脊髄視床路,主な錐体外路
・ 手根骨,足も同様に覚える、第一列と第二列
・ 脊椎の構成要素 頚椎7個/胸椎 12個・・・・彎曲の変化、
・ 体表で触知可能な動脈
・ 大/小十二指腸乳頭 ,十二指腸の区分
・ 膵臓の区分 頭部/体部/尾部
・ 食道の生理的狭窄部位 教科書により記載が違う。担当講師が教えたように試験では記す。
・ 尿管の生理的狭窄部位
・ 脊柱周囲の靭帯、前縦、後縦、黄色、棘間、棘上など部位を言葉で説明できるように!
・ 神経膠細胞の種類 オルテガ細胞の特徴は?
・ 反回神経 何処を反回しているのか/左右の違い、どっちが長い?
・ 外眼筋と支配神経の対応
・ 喉頭蓋
・ 網膜の3層構造
・ 網膜視細胞と色覚、明暗
・ 耳小骨三つの名称、配列順序、アブミ骨の付く窓の名称
・ 頭蓋骨の各名称
・ 骨盤を構成する骨
・ 皮膚 表皮の層構造、手掌、足底にしかないのは?
・ 眼, 房水循環
・ 筋紡錘
・ 筋肉の種類三つ、
・ 軟骨の種類と代表的部位
・ 椎間板,半月板
・ 舌 舌乳頭の種類,味覚を感じる細胞の名称,舌の運動神経,味覚をつかさどる神経
・ 気管からの主気管支の分岐角度 気管支異物の入りやすさとの関係
・ 頚椎 C1,C2,C7の別称, 堆骨動脈の通る箇所,C7の特徴
・ 脊髄の終る高さ,馬尾,終糸,膨大部
・ 卵管の区分
・ 肛門/尿道の内/外括約筋と神経支配,随意と不随意
・ 横隔神経
・ 舌骨 関節を形成しない唯一の骨
・ 顔面の知覚を支配する神経と運動を司る神経
・ 肩関節
・ 下垂体のある場所
・ 甲状腺 サイロキシンとカルシトニンを分泌する細胞
・ 小脳の層構造
・ 橈骨神経,尺骨神経,正中神経、腓骨神経の主な支配筋肉、屈曲、伸展への関与
・ 外腸骨動脈-下肢の栄養/内腸骨動脈-骨盤内臓器
・ 精巣/卵巣動脈と静脈の分枝,流入部位
・ 鼻甲介、上中下の鼻道と開く副鼻腔、鼻涙管の位置
・ 気道の線毛上皮
・ 肺胞上皮の種類とサーファクタント
・ 頭蓋内の静脈洞
・ 胎児循環の特徴 卵円孔,動脈管他、出生後の変化
・ ダグラス窩,膀胱子宮窩
重要事項を理解できているか確認するのに穴埋め形式で解剖学の演習問題も用意しています。御利用の際は,下記をクリックして下さい。試験対策表紙のページからも移行できます。
<参考>
他のサイトでも比較的安価または無料で問題集が作られています。特に後がない再試験該当者の看護学生は参考にしてみて下さい。
1)解剖生理学期末試験対策(でじたる書房・医学薬学) 学校での解剖生理学の試験対策を紹介した電子参考書。試験問題の作られ方が書かれている。安価だが有料で紙媒体希望の時は自分で印刷が必要。
2)解剖学演習 ある学校の医学および看護の課程の解剖学試験の過去問をもとに選択問題形式(画面上でのクイズ形式)で演習問題を作り、学習の支援をしている。解剖学のみ。
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