微 生 物 学 

・私が試験問題として出しやすいと感じるのは以下のような点かな? 以下の点を調べても損はないと思うので,医学生、薬学生、看護学生、臨床検査技師の課程の学生などは試験の時には参考にして下さい。

・菌名については学名,すなわちラテン語の記憶を要求する先生がおられます。試験前には確認しておくのがよいでしょう。

・ 固有名詞,人名のついた反応,染色などは出題しやすいので,索引をみて拾い出しておくとよいでしょう。

・以下の記述には誤字,脱字,綴り,内容面に誤りがあるかもしれませんが,各自で訂正をして下さい。


 グラム陽性か陰性かを問う問題が出しやすい。グラム陽性菌の代表例を覚えておくとよい。

・ きょう膜(漢字確認 !)を有する細菌

・ 偏性嫌気性菌の名称を列記

・ 鞭毛を有する菌を列記,本数と付着部位も記憶するとなおよい。

・ 芽胞を作る菌は?

・ 滅菌と消毒の区別 

・ compromised host (immunocompromised host)の概念

・ グラム陽性双球菌を列記

・ 薬剤/多剤に自然耐性の細菌とその菌が作る色素の名称

・ 細胞壁を持たない菌の名称,治療薬/ヒント=オリンピック病,コロニーの特徴

・ 肺炎の起炎菌 市中感染と院内感染の代表菌 =内科教科書,雑誌(医師,医学生向け)参照

・ 以下の特徴と原因微生物

  ・ テネスムス/裏急後重
  ・ 米のとぎ汁様下痢
  ・ レプリーゼ
  ・ 刺し口
  ・ 比較的徐脈
  ・ 菌球 fungus ball (胸部レ線)

・ 抗菌薬 各系統の作用機序(簡単でよい)と特徴 ,副作用 テトラサイクリンは原則として小児には禁忌

・ βラクタム剤が効かない時に疑う感染症  マイコプラズマ(βラクタム剤の作用機序と本菌の特徴を考えよ),リケッチア,クラミジア,レジオネラ これらの菌にはマクロライド,テトラサイクリン系が用いられる 

・ 14員環マクロライドの抗菌薬以外の作用と適応疾患

・ MHC/HLAと臓器移植

・ GVH ,その白血病再発予防効果

・ Coombs-Gellの各分類を説明できるように。代表的疾患も覚えておく。

・ ペア血清による感染症診断 初期に比して日数経過時の抗体価が何倍以上だとその感染症といえるか

・ 補体の作用

・ 同種移植,異種移植,自家移植の区別

・ 抗菌薬による大腸炎  偽膜性大腸炎(起炎菌を書けるように),急性出血性大腸炎(検出される菌名-ただし,原因かどうかは話は別)

・ MRSA感染症治療薬を列記 バンコマイシンの副作用

・ 抗菌薬使用上の留意点 起炎菌推定(臨床医自らがベッドサイドでグラム染色を行なう必要性),推定菌にあわせた抗菌スペクトルの狭いものを用いる,

・ 薬剤耐性インフルエンザ菌(ウイルスと混同しないこと),その耐性の程度と臨床的対応,本菌による起こる疾患

・ TPHA, Weil-Felix反応, Widal反応,レプロミン反応,寒冷凝集反応,ワッセルマン反応 名称と対象疾患だけ記憶

・ 培地の名称と対象菌 S-S培地,Bordet-Gengou培地,BCYE培地,サブロー培地

・ ピロリ菌により起こる疾患,除菌方法, この菌に強い活性がある酵素は?

・ ウイルスの核酸がDNAかRNAかを問う問題もつくりやすい。代表的DNAウイルスだけを覚えておくとよい。

・ ヘルペスウイルス属に入るウイルスとそれにより起こる疾患 HSV-8とKaposi肉腫も忘れずに

・ Herpes-Zosterの初感染と再発時の病名 再発の原因と考えられるもの,再発時の後遺症

・ ヘルペスウイルス感染症治療薬 ウイルス選択性の理由

・ レトロウイルスの特徴 逆転写酵素の「逆」の意味 代表的ウイルスとそれにより起こる疾患名

・ リステリア感染による起こる疾患,低温

・ AIDS 治療の特徴 プロテアーゼ阻害薬を併用した多剤併用 ニューモシスチス肺炎治療薬 サイトメガロウイルス網膜炎 減少するリンパ球サブセット

・ AIDSでよく見られる日和見感染

・ 悪性腫瘍の原因となるウイルス HCV, HPV, EB virus, HSV-8, HTLV-Iが起こす疾患

・ 食中毒 感染型と毒素型の代表菌, 加熱により予防可能な毒素とそうでない毒素

・ 腸炎ビフリオの特徴 好塩性,  ビブリオ・バルニフィカルスについても記憶

・ 結核については詳しく

  ・ 抗結核薬と副作用
  ・ 予防内服とそれに用いる薬剤
  ・ 非定型抗酸菌(非結核性抗酸菌)との鑑別に用いる=====(カタカナ5文字)試験
  ・ 栗粒結核
  ・ ツ反が陰性となる場合
  ・ 初期変化群
  ・ 抗酸菌とはどのような性質(染色性)を言うのか
  ・ チー・ネールセン染色 名前と色だけは覚える
  ・ 培養に要する期間
  ・ 塗沫陽性,培養陰性の検査成績はどう考えるか
  ・ 遺伝子診断の長所と短所
  ・ 肺以外の部位の病変 消化管回盲部,脊椎カリエス,結核性髄膜炎

・ 髄液所見による髄膜炎の鑑別 内科,小児科,神経内科教科書参照

・ 非定型抗酸菌(非結核性抗酸菌)の代表菌名

・ 硬性下カンと軟性下カンの区別 漢字は自分で確認しておくれ。

・ 病原性大腸菌の各々の特徴 O157と出血性大腸菌,溶血性尿毒症症候群だけでなく他についても。

・ 溶連菌と疾患 糸球体腎炎 リウマチ熱 しょう紅熱(漢字を書けるように/シュルツ・シャルトン消退現象)

・ 劇症型溶連菌感染症,人食いバクテリア

・ 人畜共通感染症の原因菌を列記

・ マイコプラズマ 肺炎以外の症状 治療薬はどれを用いるか

・ ワクチン 生,不活化,トキソイドのどれが,どの微生物に用いられるか

・ 消毒薬の有効対象微生物 どれが何に効かないか

・ 肝炎ウイルス A,B,C,D,Eの比較 感染経路,核酸(DNAとRNAのどちらか),慢性化の有無,核酸はDNAとRNAのどっち,劇症化の有無,G型の病原性については?,

・ C型肝炎の治療薬 インターフェロン 治癒率は? インターフェロン失敗例の対処 リバビリン併用の可能性、リバウンド療法、ペグインターフェロンとその開発背景(血中濃度の持続)、直接的作用薬

・ HTLV-I (ATLV)感染による起こる疾患  血液疾患と神経疾患の具体例

・ 腸チフスの検体採取と時期, 胆嚢保菌

・ STDの範疇に入る感染症 古典的性病以外には何があるか

・ 非淋菌性尿道炎の原因菌,女子で起きる病気

・ カンジダ ステロイド吸入薬(喘息)使用時のうがいをさぼったりすると/ AIDSと食道カンジダ

・ クリプトコッカス 髄膜炎 墨汁染色

・ 正常では菌が存在しないはずの検体を二つ

・ バンコマイシンの適応疾患を二つ

・ キノロン薬の副作用,薬物相互作用

・ 奇形を起こす先天性ウイルス感染

・ 百日咳 抗菌薬治療開始が遅れると投与しても病悩期間は短縮しない

・ 各種結膜炎と原因ウイルス

・ ガス壊疽 

・ 腸炎ビブリオの特性

・ 感染性心内膜炎の起炎菌,どういう時に起きるか(原因,誘引)

・ ツツガムシ病の媒介動物,治療薬

・ 麻疹とコプリク斑,亜急性硬化性全脳炎

・ 手足口病の原因ウイルス,症状

・ ライム病の原因微生物と症状,皮膚症状の形容

・ 心筋炎とウイルス(有名なのは?),拡張型心筋症との関連

・ 髄膜炎の代表的起炎菌(小児科教科書参照)

・ 中耳炎の起炎菌

・ インフルエンザ治療薬 アマンタジンとザナビミル(ノイラミニダーゼ阻害薬) A型とB型のどっちに効くか,その他の薬剤。

・ インフルエンザ以外の急性上気道炎(所謂かぜ)の原因ウイルス

・ 梅毒のワッセルマン反応の生物学的偽陽性 どういう場合に起こるか,真の陽性との鑑別方法

・ 菌交代現象について説明できるように。

・ 狂犬病の治療 ワクチンが治療に用いられる点 現在の日本で発生はあるか確認せよ。「厚生の指標」

・ ポリオ=急性灰白髄炎 いわゆる小児麻痺

・ プリオンの殺菌方法,消毒薬に対する耐性,プリオン病

・ 真菌については,カンジダ,クリプトコッカスにより起こる疾患,真菌の染色法

・ 真菌感染の血清診断

・ 遺伝子診断 培養に時間がかかる場合の迅速診断法

・ 感染性心内膜炎の誘引,起炎菌

・ 単純性尿路感染と複雑性の起炎菌の相違/微生物学の教科書に記載がなければ,泌尿器科教科書参照)

・ 各種クラミジアの名称とそれによる起こる疾患 非淋菌性尿道炎,肺炎,頚管炎等

・ ムンプスウイルス --耳下腺炎以外にどの身体部位を侵すか,その後遺症は?

・ ツツガムシ病の媒介動物,診断,治療

・ 肝炎ウイルスが原因となると考えられる肝炎以外の疾患

・ 成人T細胞性白血病の原因ウイルス,地域分布,全国平均の抗体陽性率,白血病以外に起こる疾患,感染経路(精液,母乳でも感染=感染の原因となるリンパ球の存在)

・ パルボウイルスと溶血性貧血患者

・ HSV-1とHSV-2感染の好発部位

・ ヘルペス脳炎が侵しやすい大脳の部位

・ ピロリ菌が原因の疾患。胃炎以外には何があるか。


内容が盛り沢山で大変でしょうけど,教科書を読みながら調べて下さい。
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