皮 膚 科 |
看護婦養成課程の皮膚科学の講義時間数は90分授業が数回と少ないのではないかと思われます。臨床医学の中でもやや特殊な領域で,難しい漢字や表現の病名が多かったり,授業時間数の少なさもあって,特に膚科科に興味を持つ人ばかりを対象にはしていない授業では,細かい知識は要求しないかもしれません。
正直言って,私も皮膚科には詳しくはないのですが,よく見聞きする話題や,試験問題として出しやすく,大切と思われる事項を以下にまとめます。
もしも以下の記載に誤字,脱字,不適切な箇所があれば,各自で訂正して下さい。その他,山が外れるなど,本ページの利用により損害が生じてもこちらでは,責任は取れませんし,補償もできません。了承の上,参照して下さい。
・ 皮膚の層構造,特に表皮の層構造を上方から(または下方から)書けるように。
・ Nikolsky現象の説明
・ ケブネル現象の説明
・ 貼付試験
・ DNCB貼付試験
・ レチノイド製剤の適応疾患,使用上の注意
・ 密封療法
・ アトピー性皮膚炎--症状,治療の原則(病状に合わせた薬効のステロイド他),ステロイドとタクロリムス(FK506)軟膏,スキンケアの必要性,食事制限の可否と成長障害,眼合併症,民間療法による増悪,ステロイドの顔面使用の問題点,カポジ水痘様発疹
・ ステロイド軟膏の副作用 毛細管拡張,皮膚萎縮,その他各自で調べる
・ 天疱瘡と類天疱瘡の比較--水疱の表皮内の存在位置,口腔内病変等
・ 掌せき膿疱症の生じる身体部位(漢字が表す/「せき」は自分で調べる)と病巣感染/扁桃
・「タコ」と「ウオノメ」の比較、正式名称を書けるように!
・ 円形脱毛症の治療法。脱毛範囲にも注意。
・ 太田母斑,Riel黒皮症,肝斑の比較
・ 扁平苔癬の皮膚所見,好発部位,治療法
・ 黄色腫 アキレス腱黄色腫と家族性高脂血症
・ 苺状血管種の自然退縮
・ 基底細胞癌の色調,好発部位
・ 有棘細胞癌の発生母地,転移の有無
・ Paget病 乳房外と乳房病変 Paget細胞
・ 転移を起こしにくい皮膚悪性腫瘍
・ 癌前駆症--白板症,疣贅状表皮発育異常症その他各自で調べる
・ DNA修復酵素と色素性乾皮症,発癌
・ 日光過敏症--SLE(全身性エリテマトーデス),色素性乾皮症等
・ 悪性黒色腫--良性と悪性の鑑別,incisional biopsyの可否,切除範囲の考え方の変化,足の裏の「ほくろ」に対する注意,病理診断の困難さ(病理医により判断が異なる場合がある),外科的切除が原則,化学療法は望み薄し。
・ 内臓悪性腫瘍と関連する皮膚病変--ボーエン病,皮膚筋炎,黒色表皮腫,壊死性遊走性紅斑(膵グルカゴノーマ),他には?
・ 菌状息肉症--病名は難しいけど本体は?,病期分類
・ 単純疱疹(ヘルペス) --HSV1とHSV2の主に侵す身体部位,再発への対処方法,顔面病変と眼病変
・ 帯状疱疹の原因ウイルス(初感染で起こる疾患は?),症状(早期診断の困難な理由),神経ブロック,抗ウイルス薬,帯状疱疹後神経痛とその治療
・ 伝染性膿痂疹の起炎菌
・ 丹毒の起炎菌
・ ブドウ球菌の毒素により起こる疾患--SSSS, 新生児剥脱性皮膚炎
・ せつ,ようの区別、漢字は自分で調べて書けるように!
・ 扁平コンジロームと尖圭コンジロームの区別
・ 疥癬,ノルウェー疥癬,集団感染,疥癬トンネル
・ 蕁麻疹 ダリエ徴候とダリエ病の組み合わせは正しい?
・伝染性軟属腫
・ 色素性蕁麻疹の本態
・ 遺伝性疾患の遺伝様式--尋常性魚鱗癬,色素性乾膚症,疣贅状表皮発育異常症,腸性肢端皮膚炎その他
・ 妊娠と皮膚疾患--疱疹状膿痂疹,疱疹状皮膚炎(ジューリング病),妊娠線
・膠原病については省略しましたが,内科の「膠原病・リウマチ性疾患」に記載があります。